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芭蕉滝探索遡行記

−第3章−
『暗中模索』

猫越林道に入り暫時登坂。モノレールの起点を発見し、先の林道の様子を見た後、意を決して、モノレールに沿って沢へ向かう。わさび田跡に沿って遡上するが遡行断念。猫越集落に戻る。 芭蕉滝探索遡行記地図3 猫越・桐山林道
分岐点

 11:35出発

モノレール起点
 12:00通過

林道路上折り返し
 12:05折り返し
モノレール
 12:10突入
 12:15前進断念
猫越集落(駐車)
 13:00到着
 桐山林道と猫越林道の分岐まで戻り、ここから今度は猫越林道を登っていきます。猫越林道は、ひたすら同じくらいの等高線のところを平坦に歩いていた桐山林道と違い、緩やかな登りが延々と続きます。林道自体も、未舗装のダートで、ところどころ轍が深いところや水溜りが出来そうなところがあります。最初は林道が左右に曲がりながら高度を上げていきます。その後、まっっすぐに伸びる林道が目前に現われました。ここまで真っ直ぐな道も珍しいなぁと思いつつ歩きます。
 この辺りは、桐山林道の戻りと同様、あじゅが先行。金さん氏、あっきー氏と続きます。皆、収穫のない疲れと、頭の中で位置関係を考えながら、無言で歩いていました。時折立ち止まったり、休憩しながら、その都度会話をして相談しながら進みました。
再びやり直し
まっっすぐな林道 お疲れの一行 雪がぐちょぐちょ 突入口か? 林道歩き断念地点
 さらに林道を進んでいくと、前方のカーブのところに少し開けた場所を発見。何だ??と思いつつ、小走りに接近。分岐の道かな?と思い、金さん氏、あっきー氏と相談。とりあえず、入り口を探ってみることにして、あじゅ突入。金さん氏も突入。と、林道の脇に荷物の搬送用のモノレールがありました。これはみかん畑等にあるような荷物を林道へ運び出すためのものです。モノレールは林道から下へ向かって降りており、モノレール横には人が歩くためのものと思われる踏み跡がありました。さらに金さん氏は、ここから右へ(登りもしないが林の中へくねくねと続いている感じ?のけもの道も発見。林道で待つあっきー氏のもとへといったん戻ります。
 ここで再び作戦会議(笑)。とりあえず、ここを下りていくと沢の方向へは近づいていけそうな感じがする。しかし、本当にここで下りていいかは分からない。この先の林道は、あっきー氏が以前に偵察した時の感じでは、段々と沢からは離れていってしまい、沢からの遡行を考えると、あまり上に行っても降り口はなさそうだ。等々…。あじゅはこの時点では前情報がほとんどなく、二人の下調べに頼るほかない。結論として、とりあえずここを降り口の一候補としてキープしておき、もう暫く林道を進み、本当に他の入り口はないのか、このまま林道が沢から離れていってしまうのか、等を確認することになった。
 再び林道を歩き始める。桐山林道でのUターン以降、暗中模索状態になってからというもの、目標というか、目安というか、何を目標に歩けばいいのか、明確な到達の目処が立たなかったこともあり、比較的無口になっていた3人でしたが、ここへ来て再び意見噴出(笑)。否が応にもテンションも上がるというもんです。
沢へ突入!
モノレール
沢へ出た! なんだこの荒地は? わさび田跡を巻く トタンの壁 流木の山
 5分ほど林道を進みましたが、どんどん沢から離れている感覚。しかも左右の傾斜が逆で、右側の方が下がっている。これでは、河原小屋沢側の斜面ではなく、猫越川本流側の斜面になってしまうのではないか?という不安。それに、やっぱり気になるさっきの突入口。皆意見は同じだったようで、やはり引き返して、沢へ下りてみよう!ということになりました。早速Uターンです。
 再び、モノレールのあるカーブまで戻り、いよいよ沢方向へ下りてみることにしました。モノレールは長いこと使ってない様子。モノレール横は広く切り開かれた道になっていて、途中途中に岩があったりしますが、特に問題なく下降。傾斜はややきつめですが、比較的歩きやすい。金さん氏先行で、あじゅ、あっきー氏と続きます。
 下まで下りきると、視界が開け、目の前に沢が現われました。これが河原小屋沢に違いありません。とりあえず、沢に下りられるという予想は間違っていませんでした。あとは、ここから遡行していけば、必ずいつかは芭蕉に辿り着ける…というのが3人の見解でした。沢の周りは巨石。岩の間を縫うように、沢に沿って前進すると、眼前に広がったのは流木と岩が転がる荒れた河原。所々に廃材や切れたホースやパイプが散乱し、元々人工的な施設があったことを思わせる。金さん氏がつぶやいた…「わさび田だ」。そう、わさび田跡です。ここにあったわさび田が、大雨か何かで流れてきた大量の土砂や流木で埋まり、放棄されたと思われる跡でした。あのモノレールは収穫したわさびを林道まで運び上げるためのものだったようです。
 わさびた跡を横目に見つつ、わさび田の囲いであったであろう、トタンとネットで仕切られた川岸を、この囲いに沿うように遡上していきます。ただでさえ、廃墟と化した荒れた囲いと流木や岩で荒れた川岸なのに、さらに雪が積もって歩きにくい事この上なし。地面かと思って足を踏み込むとズボっとはまる。そんなことを繰り返しながら前進。
 数分前進し、わさび田跡が終わった頃、はたと金さん氏が停止。「こりゃ無理だ…。」あっきー氏とあじゅも追いついて前を見る。ここから先は沢が狭く、荒れた岩だらけの地形。しかも見える限りに滝はなく、沿って歩くような踏み跡もない。金さん氏は潔く、今回は諦めよう…と提案。あっきー氏とあじゅはやはりちょっと未練もあって、本当にこの先行けないのかな?と少し進んでみたり様子を伺ったり。しかし話し合った結果、やはり諦めて引き返すことになった。この先遡行して、本当に行き着ける確信もなかったしねぇ…。後ろ髪引かれる気持ちで再び林道へと戻るのでした。
 帰りの林道歩きは反省と意見交換の嵐(笑)。やはりもっと情報が欲し〜い。というのが切実な想いだったのかも。この頃には既に正午を回っていて、かなり気温も上がっていた。山上、あるいは谷にいたので気付かなかったが、林道を下って里に近づくに従って、ぐんぐんと気温が上がっているのを感じる。途中から、林道に積もっていた雪はぐちょぐちょに溶けており、所々に水溜りが出来ている始末。いよいよゲートが近づいてくると、舗装路上はもう完全に雪が溶け切って、アスファルトが見えていました。朝来た時とは全く違う場所のようだ。車に乗り込んだ3人。この達成感のないやり切れない想いをどうしたらいいのか…ひとまず車は走り出しました。
歩きにくい事この上なし
足をとられる
それでも前進
ついに断念
−特別編−
『私的芭蕉論』
 今になって、再び芭蕉の滝の所在について、ネットで調べた内容、これらをまとめて得た芭蕉の滝の存在位置に関する私的見解を述べさせていただきます。
ネット情報@ @http://webclub.kcom.ne.jp/mc/n-baba/izusanryosenhodo.htmlからの情報
 (前略)ル−トは再び稜線の右側に移る。しばらく進むと稜線めがけての急登となった。縦走開始いらい初めての登りらしい登りである。1012.8メ−トル三角点峰を左から巻いて緩く下るとリョウブの木が目立つ鞍部をへてアセビの薄暗い林に入る。渦巻くガスの中から鶯の声のみが聞こえる。緩く下って水平な巻道を行くと小さな草原となったツゲ峠に達した。北側に「芭蕉の滝」への道が下っている。南側に下る細い踏み跡には標示がない。さらに前進を続ける。
 (中略)緩く登ると猫越峠に達した。レンゲツツジの大木がオレンジ色の満開の花をつけている。北側に猫越集落への道が下っている。小休止後、20メ−トルほど進むと三叉路となり、まっすぐ進む道は宮ヶ崎集落へ下る道。縦走路は右に折れる。この山稜は狩野川流域と西伊豆を分け隔てているため、実に峠が多い。蜘蛛の巣が多い灌木の中を緩やかに登ると今日の目標の一つ猫越岳に登り着いた。アセビの林に囲まれて展望はないが、三角点の周りが切り開かれている。(後略)。

 以上の情報から稜線歩道に関する情報が得られ、左に示す地図が得られる。

ネット情報A Ahttp://homepage1.nifty.com/watanabehitosi/izu.htmからの情報
猫越林道:県道59号より入り猫越川上流に出る。走りやすいが至る所に落石あり。林道より桐山林道へ続く。データは(99・3/27)林道には3カ所入るところが有るが全て、ゲート閉。平成14年現在通行止め。(11.7k)
芭蕉の滝林道:猫越林道の支線・崖崩れ多発走りにくい。データは(99・3/27)猫越林道が通行止め(平成14年現在)のため走れない。(3.9k)

 以上の情報から芭蕉の滝林道の存在が立証され、左に示す地図が得られる。
ネット情報B Bhttp://www.amagi.kyogikai.mishima.shizuoka.jp/amagi/kensetsu/michi/ta-toge.htmlからの情報
仁科峠  県道伊東西伊豆線、天城牧場周辺にあります。
猫越峠  伊豆山稜線歩道、猫越火口湖付近にあります。地図上には2カ所記載されています。
黄柳峠  伊豆山稜線歩道、芭蕉の滝おり口です。

 以上の情報から各峠の位置関係が分かり、左に示す地図が得られる。
ネット情報C Chttp://homepage2.nifty.com/kenkensan/reports/repo18.htmからの情報
 
いのしし村の少し先左手に【桐山林道第2支線】がある。この林道はコース的には短く、路面も落ち着いていて、安心して走ることが出来る。ダートをしばらく進むと右手に【桐山林道第1支線】が右手に分岐しているが、行き止まりのショートコースだ。本線のダートを更に進んでいくと【猫越林道】との分岐点に達する。ここまではダートが始まってから3.5km程である。右手は猫越集落へ続くダート、左手は猫越峠へ続くルートだがこちらは300m程、簡易舗装路で始まる。夕暮れが近づいているため、山々は所々薄暗い風景に包まれてくる。ダートをグングン進んでいくと左手に【芭蕉滝林道】が分岐している。入り口のチェーンは閉まっておらず、そのまま進入できる。ダートはずっと登り勾配で、左手に広がるパノラマは最高に気分がいい。入り口から4.2kmで林道は行き止まりとなる。時刻は16:20。どんどん夕闇が迫ってくる。再び【猫越林道】へ戻り、猫越峠を経てダートは後半へ突入する。
 以上の情報から各林道の名称と位置関係が分かり、左に示す地図が得られる。
ネット情報D Dhttp://www.h4.dion.ne.jp/~ueda/touge-tuge.htmlからの情報
このサイトの地図から、ツゲ峠の位置が左に示す地図の場所であることが立証される。
あっきー氏情報 E現地であっきー氏から得た情報
 現地であっきー氏から聞いた情報として、
「芭蕉の滝は河原小屋沢流域の上流部にある」ということ。これをもとに、河原小屋沢流域を確認すると、芭蕉の滝が存在しうる地域は左の地図のようになる。
金さん氏情報 F現地で金さん氏から得た情報
 現地で金さん氏から聞いた情報として、
「芭蕉の滝は下から遡行するよりも、稜線歩道から下った方が近い」ということ。これをもとに、稜線歩道から下りるという表現が妥当と思われる地域を確認すると、芭蕉の滝が存在しうる地域は左の地図のようになる。
推測結果 G以上の情報をまとめてあじゅが得た芭蕉の滝所在地の推論
 以上の情報を全てまとめて、芭蕉滝が存在するであろうと考えられる地域をあじゅなりに推測した結果は左の地図のようになる。
 これが正しいとは言わないが、次回探索の参考になれば…と思う次第。次回探索の作戦計画をあじゅなりに立てるとしたら…次の2点が妥当と思われる。
 作戦1:芭蕉の滝林道を歩きつつ、左右に芭蕉の滝を探す。
 作戦2:稜線歩道まで上り、ツゲ峠付近を目指して前進。ツゲ峠前後で、下へ下りる遊歩道を探す。
作戦2の方が確実性は高いが、かなり遠く登りの距離も長い。ツゲ峠から下りる道も芭蕉の滝林道側へ通じると考えられ、どちらをとっても行けそうな気もする。どちらの作戦を選ぶか、はたまたこれ以外の見解があるのかは、次回リベンジに賭けることとしたい。
 

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