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−第2章−
『期待が高まる遡行』
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F1を巻き終えると、沢はいよいよ小滝の続く綺麗な流れになります。F1のすぐ上で枝沢の小滝の合流を眺めつつ、再び一向は前進開始。さすがに本流の流れは水量豊富で、小滝が続く沢は時折深い釜をかまえたり、流れの速い(速いと言うより強いと言った方が的確かな?)瀬があったりして、深遠な感じです。時期的に水も冷たくて、なるべく浸からないように進みます。 沢沿いを歩いていきますが、深い渕や流れの強い瀬の部分で、沢沿いに歩けないところは、やや上に巻きの踏み跡がついていたりして、それを利用しつつ比較的容易に前進できます。渡辺氏、あっきー氏を先頭に草分け先行隊が進み、金さん氏が追随。えーちゃん氏とあじゅは後方から撮影したり話したりしながらのんびり進んでいました。 小滝も時には撮影に値する綺麗な滝や幅広の滝などがあって、歩いていて楽しい。登るという感覚も無く、徐々に高度を上げている沢は小滝登りが楽しく歩けます。この辺りはね…(笑)。 |
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隊列を前に後ろにと撮影や滝談義で入り乱れながら(笑)、一行は和気あいあいと進みます。話題は当然秋田遠征の話と年末年始に向けた氷瀑作戦の話(笑)。早朝で寒かった体も温まって、じんわりと汗ばむ感じ。これが心地よくもあり、冬場はいいんだけど(夏場は…苦笑)。 やがて、まっすぐ伸びる沢の先に、かなり前方から滝らしき姿が見えてきました。自然と足早になりつつ進むと、徐々に滝の姿は大きくなり、見事な男らしい直瀑であることが分かります。滝前は広々とした釜ですが、主瀑の下に小さな小滝が続く構造のため、水量の割に深さはさほどに無く、広い滝前撮影場所が確保されたよい滝です。一行は早速滝前の川原に三脚設置して撮影準備に入ります。唯一三脚のないあじゅは早々と滝前撮影。みんなの設置前にある程度撮影を終えて、小休止です。 主瀑の直瀑は本流の水量を全て一束にしているだけあって、轟々と音を立てる水量。下流の小滝はひな壇のようで、主瀑に近付くのを守っているかのようです。実際には、撮影場所の巨大な滝壷とは別に、小滝と主瀑の間には主瀑直下の滝壷もあり、2段構造になっているのですが、こちらは滝上から覗き見ると分かります。黒い岩壁と白い水流のコントラストが実に美しい滝です。伊勢沢F2の詳細については、伊勢沢F2紹介の方にも掲載済みですので、そちらもご覧下さい。 |
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さて、皆の撮影も終わり、撤収。次のルートは?とあっきー氏に聞きながら回りを見回す。あっきー氏が示したルートは滝の左。一見、荒れた斜面にロープが1本下がっている。なるほど。ということで、滝横の斜面をロープを頼りに登ります。最初は木々を頼りに岩壁を登ります。3mほど登ると、虎ロープが2本。下から見た時は1本かと思っていたロープは、途中から移り変わるように、2本長さの違うロープがありました。あっきー氏を先頭に、順次超えていきます。 1本目のロープを終える頃に、やや角度の緩やかなテラスがあり、小休止ポイント。ここから、F2を横目に見ることが出来ます。金さん氏が登るのにやや苦戦。ということで、いったんここで皆が上がり、残りは金さん氏を先頭に、あっきー氏がフォローしながら前進。最後の岩壁部分を一越えすると、ようやく滝上。一部始終の撮影に専念していたあじゅと、ふざけて滑ったふり等をしていた(笑)えーちゃん氏は最後尾から登り、全員が滝上へと出ました。 |
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F2の滝上へと出て、とりあえずF2落ち口に立ってみる(笑)。怖ぇぇぇ〜などと言いながら、えーちゃん氏と覗き込んで撮影です。と、ふとえーちゃん氏のカメラを見ると見慣れないレンズキャップ。ん???…とえーちゃん氏の「それって何?」と聞くと、「梅酒の蓋です(笑)」という予想外の答え(苦笑)。何でも、レンズキャップを無くしてしまって困っていたところ、梅酒の蓋がピッタリだった…とのこと。思わず写真撮らせて!と頼んでしまいました(笑)。 それはさておき、再び前進です。再び沢は水量豊富で小滝や淵の続く沢になります。水量は上流に向かって徐々に減っているはずですが、その分沢幅が狭くなっているからか、むしろ水量が増えているのでは?と感じます。小滝の勢いも増し、淵の深さも深くなっています。時折、合流する支沢もちょっとした小滝です。 |
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扇状に広がるナメ滝や、2段の段瀑の小滝などを越え、淵が深いところは相変わらず巻きルートの踏み跡を辿り、どんどんと登っていきます。やがて、やや大きめの小滝が登場。ここは滝横を登りつつ、最後はシャワークライム気味に越えていきます。体は温まったとはいえ、シャワーはさすがに冷たい。なるべく濡れないように進みます。足元だけは浸かりつつ、その綺麗な流れにも感動です。 小滝続きの楽しい沢登りだった遡行は、この直後、いきなりの展開を迎えます。前方に大崩壊地登場。沢の右手斜面が大きく崩れ、崩れた土砂が沢を埋め尽くすように崩壊していました。あっきー氏曰く、昔来た時はこんなのは無かった…という言葉通り、まだ真新しい崩壊斜面は、今にも再度崩壊しそうなくらいな感じ。広がった崩壊地の岩もかなり角ばった岩ばかりで、それを裏付けていました。どちらにせよ、越えなければ仕方ないので、また崩れそうで怖いよね…などと言いながら、そそくさと越えました。 |
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崩壊地を越えた辺りで再び小休止です。ふと後ろを振り返ると、綺麗な紅葉の山並みに思わず撮影。と同時に、今いる地点がかなり高度を上げていることに気付く。滝といってもF1、F2のみなので、小滝の連続した遡行が予想以上に高度を上げていることに驚かされた。 さて、再び前進開始。崩壊地でいったん伏流になってしまっていた沢は、再び豊富な水量で現れて一安心。またまた小滝を登っていきます。やがて、前方左手に合流する連続した2つの支沢が現れます。水量的にもそこそこの支沢。これが三ノ沢、四ノ沢でした。三ノ沢は出会いから急激に高度を上げていく沢で、はるか上方に滝らしい姿がちらっと見えます。あっきー氏曰く、上に滝があるとのことで、帰路に寄る事にしました。一方の四ノ沢は傾斜の緩い小滝が段々に続いている沢。この沢の合流直後に、本流は右に直角に曲がっていきます。 |
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直角に曲がった沢は豪快な小滝が関門のように立ち塞がっています。滝の左手は岩壁がそそり立ち、右壁もまるで日本の城郭の城壁のように、斜めに一枚岩が立っています。これがまた見事にまっ平らな一枚岩で、表面が苔むした感じは見たことがない風景です。当然、この斜面伝いには行けそうもなく、反対側は思い切りシャワー&浸からなければいけないので、緑の岩壁の上を巻くことに。大きく回りこむように岩壁を回りこんで再び沢へと下り立ちます。 沢に下り立つと、今度は再び沢が直角に左へ。苔むした岩の間を抜け、沢を回りこむと、いよいよ眼前に巨大な大滝の姿が見えます。思わず、おぉぉ!と感嘆の声を上げるあじゅ。奥に見える伊勢沢大滝の前に、立ち塞がるように落ちるF3との組み合わせは、豪快かつ見事な風景です。自然と足早になりつつ、一行は滝前へと近付いていきます。この後、この日のオフ最大の遡行イベントが待っているのでした。その詳細は…次章(笑)。 |
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